吹田文明 展
2011年2月28日(月)-3月12日(土) AM11:00-PM7:00 (最終日 PM5:00 日・祝休み)
近年の私をめぐる愛用の品々を私小説的に
木版画とガラス絵の作品にしてみました
久々に個展を致します。
私の50年の版画制作を、世田谷美術館と徳島近代美術館の3年に渡る共同企画展で自分の気付かなかった部分まで掘り起こし展示していただいたのが80才の時でした。
それを一つの区切りとして、かねがね気になっていた自分をめぐる日常の愛用の品々を彫り残して置きたいと思い始めました。
150年前 私達の先祖が和服に長い髪を結っていた江戸時代の風物史のように、150年後この作品が物珍らしく 平成の風物史となることを願ってまとめた個展です。
改装になった新しい東京都美術館には 私の終生のテーマである作品に続く新しい展開をお見せしたいと思っております。
平成23年2月吉日
吹田 文明
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お問い合わせは
shirota-gallery@mqc.biglobe.ne.jp
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「僕のワインレッドの手編みのセーター・星」
木版画 60×90cm 2008年制作 限定30 |
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「僕はNOネクタイ」
木版画 90×60cm 2010年制作 限定10
【僕はNOネクタイ】
官展から退会して、次々と自らの主義主張を掲げて団体展を作った時代が有りました。
「在野」という言葉が真理と正義に重なり、貧しくとも絵描きが肩肘張って生きた時代です。
平穏な時代が続いてビックリ箱を作るか売れる絵を描いて、ゴッホもモジリアーニもいない時代です。
せめて自分の首はしめないで、スタンダールの様に「余の死後50年後を見よ」と言う気概で制作したいものです。
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「僕の青い縞のシャツ」
木版画 80×60cm 2010年制作 限定20
【僕の青い縞のシャツ】
ネクタイをしない僕は気に入るシャツを探すのですが、着るのはいつも青いシャツです。
朝、目覚めてベッドの中からハンガーに掛った僕のシャツを見ると「俺はまだ若いよ。君の様に老いぼれてはいないよ。」と肩肘張って腕をぐいと折り曲げている。
出来るだけ若々しく平版で直角にシャツの気持ちを作品にしてみました。
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「徳島で買った藍染めの僕の帽子」
木版画 90×60cm 2009年制作 限定30
【徳島で買った藍染めの僕の帽子】
藍は昔から徳島の特産です。
藍を使った手工芸も地元では盛んです。
徳島空港で買った帽子がとても軽くて涼しく愛用していましたが型崩れしたので、次に行ったら裏地の付いた立派なものになり、軽さも涼しさも無くなっていて断念しました。
せめて買った頃の凛とした姿を残そうと彫り上げました。
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「僕の黒いZUBON」
木版画 90×60cm 2009年制作 限定30
【僕の黒いZUBON】
ズボンだけが絵になっているのを見たことがありません。
ズボン無くしては外も歩けません。
愛用の黒いZUBONを版画にしようと四苦八苦。日頃のご苦労をねぎらい銀箔と赤い玉で飾ってみました。
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「僕のワインレッドの手編みのセーター」
木版画 90×60cm 2008年制作 限定30
【僕のワインレッドの手編みのセーター】
毎年手編みのセーターを誕生日に下さる方が居て、家族全員が手編みだそうです。
一目一目編んでいくと、まるで生命を持った中世の騎士の鎧のように、命と共に物語を持って立っている様ではありませんか。
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「水中花」
ガラス絵 0号 2011年制作 |