黒木美希
-木版画・コピーによる和紙のコラージュ-
2007年2月13日(火) - 2月24日(土)
A.M. 11:00 - P.M. 7:00 (日曜休廊/最終日 P.M. 5:30)
お問い合わせは shirota-gallery@mqc.biglobe.ne.jp
版画・ゼロックスコピーによる和紙のコラージュ / 『文様の譜 』 イメージの集積、重ねられた時の集積。その層の織りなす文様をモノクロームの韻律 で表現している。 一見規則的でもあり不規則にも配置された植物のかたちを目で追うと、そのリズムは まるで文字や言葉 符号を読むような体験と同化する。配置された植物のかたちはそれ自体の濃淡が韻律 となり、重ねられ た層の奥行きと共に交錯しあい、そこにぼんやり時間と記憶が立ち現れる。 作品 / 『樹海の浮標 』 イメージは過去のさまざまな体験による記憶から誘導される。自分に入り込んだ情 報や記憶はどんどん蓄積されていくが、意識のない部分のほとんどは鮮明ではなくな る。消滅したわけではなく埋没し、輪郭のぼやけた意識、あいまいな記憶は広大な情 想の空間で集積され混ざりあってイメージをかたち造るあらたな心象として静かに浮 かび上がる。そして時と共に情想空間のなかで繰り返し増幅した心象はまた互いに交 錯しあうことで旋律となりイメージへと誘導してくれる。 樹海とはいうまでもなくその記憶を、心象を留めている広大であろうはかり知ることのできない空間の比喩である。 奥深く鬱そうとしたそのどこかにぼんやりだが確 かに感じるここと意識したところ、イメージを抽出するための手がかりとして浮標を 浮かべる。 作品 / 『 樹海の浮標 』 はそのしるしが示し漂うところであり、「 文 様の譜 」 を手がけるなかに埋もれていく感覚でもある。 イメージに触れるために 自然に入り植物を採取、収集するその過程や物質(自然植物)、素材(和紙)、コラー ジュとの係わりから呼び起こされる感覚を定着させた。 |
黒木美希 略歴
1973 京都市生まれ
1995 第 1回東京国際ミニプリント・トリエンナーレ[多摩美術大学付属美術館/東京] 第 7回中華民国国際版画素描ビエンナーレ[台北市美術館/中華民国] 第 3回スロバキア国際木版トリエンナーレ[St'Gallery Banska Bystrica/スロバキア] 第 5回日・韓大学版画交流展 [弘益美術大学美術館/ソウル] 1997 第13回ザイロン国際木版画展 [Gewerbemuseum/スイス] 97' クラコウ国際版画トリエンナーレ[Art Gallery BWA/ポーランド] 1998 神奈川国際版画トリエンナーレ'98[神奈川県民ホールギャラリー/神奈川] 1999 第 6回日・韓大学版画交流展 [ギャラリーフロール/京都] 13人の京都現代作家木版画展 [Kuvataideakatemiassa/フィンランド] 2001 第 7回日・韓大学版画交流展 [弘益美術大学美術館/ソウル] 現代日本の版画・平安画廊コレクション展[グラナディタス美術館/メキシコ] 2002 現代日本版画展[カサ デ ラゴ美術館/メキシコ] 2005 Maison du CHEVALIER コレクション展 2005 [Maison du CHEVALIER/フランス] メキシコ-日本 in グアナファト現代版画交流展[グアナファト大学/メキシコ] 2006 Maison du CHEVALIER コレクション展 2006 [Maison du CHEVALIER/フランス] 2007 日本・メキシコ現代版画交流展 in KYOTO [京都東急ホテル/京都] ■パリックコレクション ■作品設置 ▽ 京都東急ホテル(京都市下京区堀川五条柿本町) ▽欧風料理 ラ・セッセ(熊本) 関連情報 2006.1 |