Room1
2008.09.08

大塩紗永 新作展

2008年9月8日(月)-9月20日(土)
A.M.11:00~P.M.7:00 最終日~P.M.5:00 (14・15日休廊)

 

作品について現代社会において、「積み重なる層」や「痕跡」によってそのもの自体が存在した記録を見る事は難しくなり、逃げ消え行く疎遠で曖昧な関わりを感じます。
私は、時間の経過と相互関係について、動作の中で残された軌跡、または触感の記憶を日々のメモのような形として画面にコラージュしています。
版表現は、積み重なるレイヤーの中に時間の経過を作ります。
この効果と瞬発性を持ったペインティングが一つの画面に調和することで、新たな空間やオウラを作り、「動作の軌跡や痕跡の表出」や「地層のような経過の記録が作るサーフェイス」が、画面に表出できます。
動作の表情と積み重なる形として、砂丘や水辺をモティーフとし、そのイメージを表現したいと思い制作しております。
配置される痕跡の中には、掴み取った形、写し取った形があります。
移行していく実体のない現象(天候や音)を描くことで、「経過」と「蓄積」がより
リアルな物語となれたらと思います。
詩を綴るように音や香り等、触感の変換や通り過ぎた時間や場所の確認を画面に映し出したいと思っております。

大塩紗永