Room1
2002.05.13

丹阿弥丹波子展 Niwako TAN-AMI

2002年5月13日(月) – 25日(土)
A.M. 11:00 – P.M. 7:00(最終日PM5:30迄)


花 ’02 36×29.6cm 2002年 ed. 50

 

1927年東京生まれ 56年駒井哲郎に師事 60年頃よりメゾチントを始める 64年春陽展研究賞


版画はもう何年位制作されているのでしょうか。
「もう40年です。苦労の連続でしたけれど一つ一つの事を乗り越えていくのが楽しかったですね。でもひとつとして満足に出来たものはなかったんです。この次こそはと・・・思いながらそれで40年時がたってしまって・・・。」

初めからお花の作品を・・。
「最初はビー玉とか置かれているものを描いていました。ある時期からものの哀れを感じはじめて・・自然のものが多くなりましたね。それまで抽象的な方向へいきそうだったのですけれど、両親が病気をして介護をしていまして、気持ちが段々優しくなってきたんですよ。抽象的な方向に向かうと人間的なものを切るような気がしましてね。父や母をほったらかして自分の仕事だけ追及するように進みそうだったので・・・。」

画面の黒へのこだわりは・・・。
「長谷川潔先生の絵を拝見した時、なんとかこの黒を自分のものにしたいなって思い続けてここまできました。でもこれで満足する事は絶対ないです。あの先生の作品は素晴らしいし、とてもあそこまではいきません。」

段々と奥が深くなってこられているのではないですか。
「歳をとってきますと、絵だけでもせめて華やかであって欲しいと・・。黒の華麗さは奥が深いんですよ。」

黒の華麗さを追求し続け40年。熟練の妙味、どうぞ実際に足を運んでご覧ください。