Room1
2006.09.18

下田嘉子 木版画展

2006年9月18日(月) – 9月23日(土)
A.M. 11:00 – P.M. 7:00 (最終日PM5:30)

「心の壁画」

 誰しもの中に浮かぶ内面的葛藤の形を、木版画の材質と線を生かして有形化したく常に探求しています。版を重ねる事の意味や、有色であるべきかなども同時に自身に問いかけつつ、私は一版墨摺りというシンプルな技法にこだわり制作しています。

シンプルな技法を用いているがゆえ、いかに数種の黒を創り出せるのかも己に課し、それが墨摺り木版画への挑戦であるとも思っています。指先でシナペニヤを触れて感じ取りながら木をじわじわと削り出す事で、自分自身の真実と思える形が探り出せるのではないかと私は考えます。

今回の個展は広い展示スペースを生かして、一つの壁画の様な空間を作る事がコンセプトでした。紙はただの薄っぺらなものですが、その裏を通り、壁に伝わり、空気までもに浸透する様な、そんな壁画から感じられる独特の強さを木版画で表現できればと思っています。

 

「と惑い」 154㎝×154㎝
(墨摺り木版・モノタイプ)

乱れるリズム 不安定な心拍数 乱れる鼓動・・そして滲みながら現れる。

「心叫」 120㎝×154㎝
(墨摺り木版・モノタイプ)

激しく巡る線が空気を切り裂く。こころの叫びはこんな形ではないだろうか・・・。

「歓悦」 185㎝×185㎝
(墨摺り木版・モノタイプ)

心のコミュニケーション。人と触れあい大きな歓びは様々な形を生み広がっていく。

「流転Ⅱ」 91㎝×175㎝
(墨摺り木版・モノタイプ)

転がり続ける心のかたち。空間をおしのける様に。

「想いふけり」 127cmx91cm
(墨摺り木版・モノタイプ)

考え続ける心の破片は小さく細く、しかしそれが大きな塊となり沈殿する。